Mobil Jet™ Oil 387 (モービル ジェット オイル 387)
ExxonMobil aviation , Japan
製品の概要
Mobil Jet Oil 387は、現行の商用および軍用の性能要求に応えるだけでなく、将来の先進的なガスタービンエンジンの性能要求にも応えられるように設計されています。本製品は、エステル系基油に特殊な添加剤パッケージを加えた特別な処方により、その性能が強化されています。その結果、本製品は、劣化や堆積物生成を抑制するための、優れた熱安定性と酸化安定性を有しています。Mobil Jet Oil 387の物理的性状は、機械メーカーや軍が定める規格に適合しています。
製品の特長と利益
Mobil Jet Oil 387は、液相/気相両条件で通常堆積物が発生しやすい軸受部・オイル供給ラインやブリーザー/オイル回収ラインにおいて、堆積物生成を抑制する非常に優れた性能を発揮します。これらの特性は、次の実験室での各種試験でも確認されています:Corrosion-Oxidation Stability Test / Alcor Deposition Test / Vapor Phase Coker / Erdco High-Temperature Bearing Test / Ryder Gear Test / Mobil Thin Film Oxidation Test
厳密にコントロールされたMobil Jet Oil 387の-40℃(-40ºF)における低温粘度と-54℃(-65ºF)以下の流動点により、-40℃での低温始動と潤滑が可能です。広範囲にわたる実験室での試験において、Mobil Jet Oil 387は、225℃(437ºF)に至る高温域においてもオイルとして卓越した安定性を発揮することが確認されています。
特長 |
長所と期待できる利益 |
長時間にわたるフッ素系材料との適合性 |
エンジンの突発的なトラブルや予期せぬ保全対応の防止に貢献します。航空機の遅延や欠航につながる漏れを防止します。 |
オイルとしての安定性、粘度、全酸化の管理による卓越したオイル寿命特性 |
高温条件下でも優れた潤滑性能を発揮して、スラッジや炭化物の生成を最小限に抑えることで、エンジン効率の向上とエンジン修理費用の削減を可能にし、また、オイルの交換周期を延長します(特に舶用や工業用転用タービンにおいて)。 |
蒸気/ミストの発生が非常に少ないこと/薄い油膜下でのデポジット生成の抑制 |
エアーベントチューブ、軸受部、オイル回収ラインにおけるデポジット生成を抑制し、結果としてエンジンの保全費用を削減します。 |
優れた低温流動性 |
-40ºFの低温に晒される厳しいコンポーネント(ETOPS用途のAPUなど)においても、有効な始動性と潤滑性を提供します。 |
用途
Mobil Jet Oil 387は、新規格であるSAE AS5780 High Performance Capability (HPC)で承認されています。この航空機用の規格は、航空会社が要求するこれまで以上の性能と品質要求、特に高出力・低燃費の新型エンジンの要求に応えるために開発されました。
また、本製品に対するエンジンメーカーでの評価試験および承認プログラムは現在進行中です。この評価が完了すると、Mobil Jet Oil 387は、ターボジェット、ターボファン、ターボプロップ、ターボシャフト(ヘリコプター)を含む商用・軍用の航空用ガスタービンエンジンで使用するために商品化される予定です。また、本製品は、工業用や船用で使用される航空機タイプのガスタービンエンジンにも適用できます。
Mobil Jet Oil 387は、米軍規格 MIL-PRF-23699に適合する他の合成ガスタービン油との混和性も良好です。ただし、他油との混合使用により、本製品の優れた性能が損なわれる恐れがあります。本潤滑油は、ガスタービンの部材として使用される全ての金属、およびフッ素ゴム (バイトン A)、ニトリルゴム (ブナ N)を含め、その他の一般的なシール剤との適合性が良好です。エンジン/メーカーの承認状況
Mobil Jet Oil 387は、以下のメーカーから承認されています。*
• General Electric Aviation
• Rolls Royce
• Pratt & Whitney
• Honeywell APUs
• UTC Aerospace Systems APUs, Generators and Starters
Mobil Jet Oil 387は、以下のメーカーからの承認取得進行中です: *
• CFM International
• Engine Alliance
• International Aero Engines
• Honeywell turbine engines
* 特定のエンジンまたは機器の承認は、メーカーが検証する必要があります。
規格および承認
SAE AS 5780 HPC |
MIL (US)MIL-PRF-23699 HTS |
代表性状
Mobil Jet Oil 387 |
|
自然発火点、℃、30 CFR 35.20 |
405 |
動粘度変化率、72時間、-40℃、%、ASTM D2532 |
0.1 |
ゴム膨潤試験、AMS-3217/4(72時間、204℃)、体積変化率、FTMS 791-3604 |
15 |
ゴム膨潤試験、AMS-3217/1(72時間、70℃)、体積変化率、FTMS 791-3604 |
15 |
蒸発損失、6.5時間、204℃、mass%、ASTM D972(mod) |
4 |
引火点、℃、ASTM D92 |
292 |
引火点、クリーブランド開放式試験、℃、ASTM D92 |
278 |
泡立ち試験、シーケンスI、泡立ち度、ml、ASTM D892 |
10 |
泡立ち試験、シーケンスII、泡立ち度、ml、ASTM D892 |
10 |
泡立ち試験、シーケンスIII、泡立ち度、ml、ASTM D892 |
10 |
動粘度@100℃、mm2/s、ASTM D445 |
5.2 |
動粘度@40℃、mm2/s、ASTM D445 |
25.9 |
動粘度@-40℃、mm2/s、ASTM D445 |
10140 |
流動点、℃、ASTM D5950 |
-57 |
ライダーギヤ荷重試験、% vs ref.、FTMS 791-6508 |
2806 |
比重、15℃/15℃、ASTM D4052 |
0.999 |
全酸価、mgKOH/g、ARP 5088 |
0.03 |
健康と安全
本製品の健康と安全に関する情報については、https://sds.exxonmobil.com/にある安全データシート(SDS)をご覧ください。特に明記されていない限り、ここで使用されている商標は全て、Exxon Mobil Corporationまたは同社の子会社の商標または登録商標です。
04-2023