Mobil Jet™ Oil II (モービル ジェット オイル II)
ExxonMobil aviation , Japan
製品の概要
Mobil Jet Oil IIは、航空用ガスタービン用の高性能潤滑油であり、安定度の高い合成基油に特殊な添加剤が配合されています。 この組み合わせにより、液体でも気体状態でも卓越した熱安定性と酸化安定性を実現し、劣化を抑え堆積物の生成を抑えるとともに泡立ちを抑制します。Mobil Jet Oil IIの推奨使用温度範囲は、-40℃~204℃ (-40ºF~400ºF)です。
Mobil Jet Oil IIは、MIL-PRF-23699-STD規格で要求されている性能を必要とする商用および軍用の航空機タイプのガスタービンエンジン向けに設計されています。 また、本製品は、工業用や船用で使用される航空機タイプのガスタービンエンジンにも適用できます。
製品の特長と利益
Mobil Jet Oil IIは、幅広い過酷な運転条件で稼働する航空機タイプのガスタービンの厳しい性能要求を満たすように設計されています。本製品は高い比熱を有するため、良好な熱伝導を実現しエンジン部を適切に冷却します。 広範囲にわたる実験室での試験および実機でのフライト実績において、Mobil Jet Oil IIは、204℃(400ºF)に至る高温域においてもオイルとして卓越した安定性を発揮することが確認されています。 高温においても製品の蒸発率が低いため、過剰な蒸発損失を抑えることができます。 本製品の主な特長と利益は以下の通りです。
特長 |
長所と期待できる利益 |
優れた熱安定性と酸化安定性 |
炭化物とスラッジ堆積物の生成を最小限に抑制します。 エンジンの効率を維持し、エンジン寿命を延長します。 |
優れた摩耗防止性と腐食防止性 |
ギヤと軸受の寿命を延長し、エンジンの保全を軽減させます。 |
広範囲な温度域における粘度と油膜強度の維持 |
高温稼働時も効率的な潤滑を実現します。 |
化学的安定性 |
蒸発損失を低減し、オイル消費を削減します。 |
低い流動点 |
低温条件下でも容易な始動を可能にします。 |
用途
Mobil Jet Oil IIは、商用および軍用のターボジェット、ターボファン、ターボプロップ、ターボシャフト(ヘリコプター)などの航空ガスタービンエンジンに推奨されます。また、本製品は、工業用や船用で使用される航空機タイプのガスタービンエンジンにも適用できます。Mobil Jet Oil IIは、米軍規格 MIL-PRF-23699のStandard Performance (STD) 分類において承認されています。また、米軍規格 MIL-PRF-23699に適合する他の合成ガスタービン油との混和性も良好です。ただし、Mobil Jet Oil IIの優れた性能が損なわれる恐れがあるため、他油との混合使用は推奨されません。Mobil Jet Oil IIは、ガスタービンの部材として使用される全ての金属、およびフッ素ゴム (バイトン A)、ニトリルゴム (ブナ N)、シリコーンシール材との適合性が良好です。
Mobil Jet Oil IIは、以下のメーカーから承認されています。*
エンジンメーカーの承認:
• Honeywell/Lycoming-Turbines
• Rolls-Royce/Allison Engine Company
• CFM International
• General Electric Company
• International Aero Engines
• Pratt and Whitney Group
• Pratt and Whitney, Canada
• Rolls-Royce Limited
• SNECMA
• Honeywell/Garrett Turbine Engine Company
• Turbomeca
付属機器メーカーの承認:
• Honeywell-Auxiliary power units and air cycle machines
• Hamilton Standard-Starters
• Hamilton Sundstrand Corp.-APUs, constant-speed drives and integrated-drive generators
* 特定のエンジンまたは機器は、メーカーが検証する必要があります。
規格および承認
この製品は次の承認を得ています: |
MIL-PRF-23699-STD |
PRI-QPL-AS5780/SPC |
代表性状
Mobil Jet Oil II |
|
自然発火点、℃、30 CFR 35.20 |
404 |
動粘度変化率、72時間、-40℃、%、ASTM D2532 |
0.15 |
密度@15℃、kg/l、ASTM D4052 |
1.0035 |
ゴム膨潤試験、AMS-3217/4(72時間、204℃)、体積増加率、FTMS 791-3604 |
15.6 |
ゴム膨潤試験、AMS-3217/1(72時間、70℃)、体積増加率、FTMS 791-3604 |
16.4 |
蒸発損失、6.5時間、204℃、mass%、ASTM D972(mod) |
3.0 |
蒸発損失、6.5時間、232℃、29.5" Hg、mass%、ASTM D972(mod) |
10.9 |
蒸発損失、6.5時間、232℃、5.5" Hg、mass%、ASTM D972(mod) |
33.7 |
引火点、℃、ASTM D92 |
285 |
引火点、クリーブランド開放式試験、℃、ASTM D92 |
270 |
泡立ち試験、シーケンスI、泡立ち度、ml、ASTM D892 |
8 |
泡立ち試験、シーケンスII、泡立ち度、ml、ASTM D892 |
10 |
泡立ち試験、シーケンスIII、泡立ち度、ml、ASTM D892 |
8 |
動粘度@100℃、mm2/s、ASTM D445 |
5.1 |
動粘度@40℃、mm2/s、ASTM D445 |
27.6 |
動粘度@-40℃、mm2/s、ASTM D445 |
11000 |
流動点、℃、ASTM D5950 |
-59 |
せん断安定性、動粘度低下率、%、ASTM D2603 |
0.9 |
全酸価、mgKOH/g、ARP 5088 |
0.03 |
ライダーギヤ荷重試験、% vs ref.、FTMS 791-6508 |
115 |
健康と安全
本製品の健康と安全に関する情報については、https://sds.exxonmobil.com/にある安全データシート(SDS)をご覧ください。特に明記されていない限り、ここで使用されている商標は全て、Exxon Mobil Corporationまたは同社の子会社の商標または登録商標です。
04-2023